14日久しぶりの赤岩に、N田氏と・・・。かつて赤岩の多くのルートをN田氏のリードで登らせてもらった。彼は以前『ヒリヒリしないクライミングは面白くないと』言いながら初見のルートに次々トライしていったが、それに何度も付き合わせてもらい、N田氏以上に(?)緊張しながらビレーをしたものだ。そんなN田氏に、前回の赤岩で「久しぶりにヱビス、大黒も登ってみたいねっ」と声をかけていたのだった。
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 アプローチの胎内めぐりを降りる

ザックをデポして“胎内めぐり”を下りようとすると、女性2名のパティーとかち合った。彼女たちはテーブルリッジを登るという。テーブルの取りつきで別れ なおも下り続ける。途中で何度かヱビス岩を確認しながら下り切り 大黒岩の基部を回り込んでヱビス岩に向かって登り返す。踏み跡からも登っている人が少ないことがうかがえた。がっちり設置されたケミカルは簡単に見つけられたが、最初のハーケンが見当たらない。スタート地点であることは間違いなさそうなのだが・・・。N田氏に最初のハーケンが見つかるまでは登らないようにと念押しをして、他に取り付き点がないかと草につかまりながらさらに上に登ってみる。それらしき(取り付き点)ところまで登てみたが、スタート地点の痕跡もなく、見える範囲の岩を目で追うが ハーケンらしきものも見当たらない。すると下から「あった!」と声がかかる。戻るとかなり上の部分にハーケンを確認、ハーケンはルートかと想像した小リッジではなく隣の浅いクラックに打ち込まれていた。これでよし、いよいよN田氏が取りつく。いつにも増して緊張の離陸だっ!ヱビス岩はローソク状のヒョロ長い岩峰で、登り切った後には50mピッタリの空中懸垂が待っている。
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   ヱビス岩(j上部)

ゆっくりロープが伸びていく、「ラクッ!」の叫び声より早く かなりの大きさの落石があり、つられてこぶし大の岩がバラバラと落ちてきた。浮石がロープにこすれて落石を誘発したのだ。落石はビレー点とずれていて問題はなかったが、緊張感が増す。ビレイ地点は下草が生い茂り日が当たらない暗めの林の中で、取りつきの岩は一部泥と化していて何とも居心地が悪い。ロープの伸びが遅い、リードは苦戦しているのだろうか・・・ロープの動きで想像するしかない。と するするとロープが伸びて、ピタッと止まりややしてロープが逆に戻ってきた。ついたかなぁ?コールは聞こえない。ロープが停まってかなり時間がたったが、万が一に備えてビレーは解かずにロープの動きに神経を集中する。やがてロープが勢いよく引かれだしたので、ビレイを解いてスタートの準備。「行きまーす!」とあらん限りの声で叫ぶと、「・・・・・!」聞き取れないが確かにN田氏の声が、一段登ってロープの張られるのを待つと、緩んだロープが引かれたのでもう一段登る。するとロープは心持強めにひかれていく、こちらが登りだしたことが確実に伝わっていることが確認でき、安心してクライミングに集中する。取りつきは見た目より登りにくかった。ちょっと上ると脆かった岩もすぐにそれなりの固さとなりったが、泡上でザラザラ部分が多く、摩擦が効くのはいいのだが(手には)痛い。一ピッチ目はそれほど難しくはないという記憶だったが思ったより手ごたえアリ、よくこんなところをリードしたもんだ、といつも感心させられる。
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   岩質は・・・泡状    小キレットからテーブルリッジ(細い野が解る)

中段まで登ると一気に視界が開けて、反対側のテーブルリッジが目の前に、離れて見たテーブルリッジは登っている時の感じよりズーット細くて頼りなげだ。斜度が落ちて馬の背状となッたところを、N田氏のいる小キレットに到着。途中でルートを間違えて戻ったりしていたとか、促されてテーブルリッジを見ると、先ほどの女性パーティーが登っているところ、手を振ると、すぐに大きく振り返えしてくれた。
2ピッチ目、リードのN田氏はチムニー状の壁を数メーター登り左に移って視界から消え、j順調に伸びていたロープの動きが止まる、ヤット動いたと思ったら10数mの真上に再び姿を現した。そこからロープが出たり止まったりを繰り返しながら再びN田氏の姿が視界から消えた。消えたらすぐに終了点かと思ったが、消えた後もなかなかロープの動きは止まらなかった。ダブルロープを使用していたが、途中のプロテクションが極めて少ないので、ブルーのロープはまっすぐに伸び、左のオレンジのロープは左真横にとブルーとは全く違う方向に延び、ざらざらの岩場の摩擦で流れはきわめて悪く、結果重いザイルを引きずることになり、非常に登りにくそうなロープの動きだ。
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女性パーティーがテーブルの頭に、取りつきにはTパーテー

思ったより時間がかかってロープの動きが止まった。どうやら終了点についたようだ。じっと身動きできずにビレイしている身には風が冷たく薄着で取りついたことを悔いていて、早く登って体を温めたい。2ピッチ目も声がほとんど通り難いのは変わらず。ロープの動きと何やら叫ぶ声で、登りだすと動きが解ったのかロープが引かれていく。ところが困ったことに 左に大きく流れているオレンジのロープが岩に引っかかって外れないので、下から引っ張られるような状態になってしまい、ブルーのロープは真上に伸び、オレンジのロープは下にひかれるようで、高度感たっぷりの微妙な登りでは下からロープに引っ張られそうで登ることができない。何度かオレンジのロープを緩めるように叫ぶが通じない。テーブルリッジには女性パーティーが上部を、その下にも運よく3人パティーが取り付いていて(後で顔見知りと判明)、状況を理解して、オレンジのロープを緩めるように上のN田氏に伝えてくれた。何とかオレンジのロープを岩の引っ掛かりから外して登ることができた。一旦(オレンジの)ロープの流れに沿って大きく左にトラバース、今度はブルーのロープを出してもらうように通訳を頼み何とかクリアーする。運よくテーブルリッジを登るパーティーに助けられたが、ホイッスルでやり取りすべきで、結果、緊張感が欠落していたと、大いに反省をしたクライミングでした。
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 2ピッチ目のルートです

高度感たっぷりの微妙なトラーバースや強引な力技の登りなど、登り切った時にはどっと疲れ 思わず座り込んでしまった。それにしても、リードのN田氏は何時もながら、よくも登ったものだっ!
緊張の2ピッチに比べたら、正味50mの空中懸垂も、気分的には楽チンだったが、スタートから空中に飛び出すのでバックアップのシャントが効きすぎてどうしても解放できず、仕方がないのでバックアップを外し、ルベルソにカラビナを2本がけにして摩擦を増加させたが、これは大成功だった。
     4ヱビス
   50mの空中懸垂  (写真:N田氏提供) 

遊歩道に戻るにはテーブルリッジを登る予定だったが、空腹と疲れで面倒くさくなり、胎内めぐりの階段を上り返した。昼食後は、東のチムニーでクールダウンのクライミングと思ったが、先客のザックが7つも・・・諦めて移動。久しぶりに「馬の背」でも とも思ったが、アプローチを下りるのも面倒と気持ちが一致、せめてピナクルのてっぺん部分だけでも登ろうよ!とっ取りつきに降りていくと3人パーティーが正に取り付くところだった。移動もめんどうなので岩角に腰掛け足元の景色を眺めながら、ルートが空くまでゆっくり休む。眼下には海が広がりぽかぽか太陽のぬくもりで眠たくなってくる。ルートが空いたのでリードで取りつく。上に着くとN田氏に登りOKのとコール、さすがに声は良く通る。久しぶりのセカンドに楽しみながら登れたとN田氏が笑顔でピナクルの頭に顔を出す。

ここのところ登り慣れたルートばかり登っていたが、ヱビス岩は久しぶりに緊張感味わうことが満足だった。それにしてもリードのN田氏いまだ衰えずっ、さすがだなぁ~、っと感心しきりの・・・、充実の赤岩の一日でした。正直のところ大黒岩は今は登りたくないかも・・・(笑)。
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2014.09.14 / Top↑
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