29日(日)十勝連峰最奥に位置するオプタテシケ山に登りました。
標高は2012m、今年は西暦2012年で、“標高年”というらしいのだが、そんな理由でオプタテに登らないかと岳(学?)友P組のMから声がかかった。
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  2012m 標高年だ!

登山口から3時間の位置にある美瑛富士の避難小屋に泊まっての1泊2日がオーソドックスな登り方のようなのだが、水の確保に問題があり、早出の軽装での日帰りの方がまだ今の自分には可能性が高いのではと思い、今回の日程となった。今シーズン絶好調のMに死角はなくとも、最近とみに“心”身ともに衰弱の激しい死角だらけの自分に、今回の強行スケジュールはチョイト不安はあったのだが・・・いつものようにどうにかなるだろう ってな思いでオプタテに向かった。
天候は終日ガスに包まれ決して良くはなかったが、体力的には思ったよりも苦しまずに歩くことが出来たし、何よりオプタテは予想に反して大きくて深く、十勝連峰の山では間違いなく一着の山だった。
クライミングの緊張感から開放され、高山植物を愛でナキウサギの声に目を凝らし、リラックスして山を楽しむことが出来た。確かに体力的にはキツカッタが心に十分な栄養を補給することが出来た満足の山行だった。

【コースタイム】
登山口(発 4:30)⇒(着 7:19)美瑛富士避難小屋 ⇒ べべツ岳(8:45)⇒ 
(着 9:57)オプタテシケ山(発 10:35)⇒ (着 12:33)避難小屋(発 12:58)⇒
(着 15:09)登山口


避難小屋までは総じて、歩きやすかったが、前夜のスコール並みの激しい夕立でルートに覆いかぶさる笹や樹木はビショビショ、たちまちにして全身ずぶ濡れとなったが風がなく半袖Tシャツでも(止まらず)歩いている分には支障はなかった。
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   こんな道案内が      雪渓が出てきました      故郷稜線が視界に

ガイドブックでは泊まり装備で避難小屋まで3時間となっていたが、日帰り装備で2時間50分かかった。マイペースとはいえ、自分にしたら悪い歩きではなかったと思ったのだが・・・チョッと・・・傷つく
いくら風が無いとは言え避難小屋からは、アップダウンを繰り返す稜線歩きになるので、全身ずぶ濡れはまずいと、面倒だったが乾いたシャツに着替え、雨具のズボンにはき替える。やっぱり乾いた衣服は気持ちがいい。
脱いだズボンを干すと、ポタンポタンとすそから雫が滴り落ちる。若い頃はこの位の濡れは体力で乾かしたのに・・・10日も山に入っていてチョッと濡れたからといちいち着替えする余裕はなかったし・・・。今は衣服の素材も格段に良くなったのに・・やはり歳を取っちゃったのだ。一瞬だが低体温症なんて言葉は誰も知らなかった時代が懐かしく思えた。水が命と多い目に背負った分、下山に備え避難小屋にデポする。
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  避難小屋に辿り着く    こじんまりして綺麗だ    米粒のような避難小屋

避難小屋から国境稜線のコルに上がる。十勝の稜線にしては風は穏やかな方だろうがそれでもガスと共に美瑛側から吹き抜けていく。着替えてよかった!ガスで景色は見えない。思ったよもあっけなく石垣山を越え、これまた思ったより緩やかな下りと登りでべべツ岳に立つ。ここからは大小重なり合う岩を選びながら黄色いペンキに導かれ、オプタテシケとのコルに向かって慎重に下っていく。昔に比べてもっとも衰えたと自覚するのがこういった下りだ。脚力が強かった若い頃は、バランスよくリズムカルに「ホイホイホイ」降りられたが、今は「ヨッコラヨッコラ」といった感じで、一歩一歩慎重に下る。最近は、元気だった頃は体力を温存できた下りでも、消耗するようになってしまった。(愚痴の多い稜線漫歩だぁ!)
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      ガスが濃い         べべツ山頂           広々としたコル 

名前は何度聞いても覚えられない!唯一得意な「コマクサ」まで間違えそうになる花音痴だが、可憐だと思う気持ちは負けずに持ち合わせている! 相棒は花にも詳しい、Oh~!ミヤマ〇〇、エゾ△△、$#%¥・・・???  高山植物ってどの花も小ちゃくて色がなんとも鮮やかで、綺麗という言葉がピッタリだ!

コルに下りると雲の下に美瑛の牧場の広がりが辛うじて見える。
オプタテシケへの登りは流石に楽では無いが、ゆっくりゆっくり兎に角止まらずに少しでも進もう。山の傾斜が落ちるのを期待して上目遣いに見上げるが斜面は同じ角度でガスの中に続いている、頂上はガスの中まだまだ先のようだ。大きく息を吐ききその分思い切り空気を肺に送り込むが、呼吸は楽にはならない。しかし山頂はもうそれ程遠くではないはずだ。時計を見るとまだ10時になっていない。
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尾根は痩せて高山の様相を    2012m山頂に
 

後ろからMが何か言ったがなんと言ったか覚えていない、見上げるとそこが山頂ということが判った。
やっと辿り着いた。時刻は9時57分!山頂に立つのは11時半頃を予想していたのだが、10時前に立つことが出来た、ヤッタぜ!!  山頂の両側は急角度で切れていてナカナカの眺めだが、上空は相変わらずのガスで、トムラは全く見えない。岩に腰を下ろすと足元はる下には白い雪渓と笹と樹木の濃淡緑のブチ模様がズーットどこまでも続いている。深いなぁ!大きいなぁ!いかにも羆が生息していそうな感じで、雪渓で遊ぶ羆がいないかと本気で目を凝らす。山頂の水が上手い、いなりが上手い、羊羹が上手い!
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  時折切れるガスの合間に東大雪の山々が   裾野に広がる牧場も見える

大きくて深い山を十分に堪能し10時半過ぎ下山に移る。避難小屋までは二つの登り返しがあるのだが、それ程苦にもならずに時折立ち止まってはピーピーとあちこちから聞こえてくるナキウサギの姿を探し、高山植物を眺めながら稜線漫歩を堪能する、実に楽しい稜線漫歩。ガスは相変わらずだが、時折切れて突然目の前にべべツ岳が立ちはだかり思わず声を上げる。左手奥にはなにやら大きな山の列なりが、東大雪の山々との事だった。
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 岩の上で鳴くナキウサギ   花畑が広がる

順調に降りて避難小屋で干しておいたズボンを回収、旭岳から富良野岳まで縦走するという東京の男女4人パーテーに避難小屋にデポしておいた下山用のポカリスエットを差し入れる。年齢はほぼ同じくらいか?普通のおじさんとおばさんなのだが、大したものだ。
その後もマアマアのペースで降りるが、避難小屋からの下りは長かった。下に降りてくると、太陽が顔を出し暑くなる。流石にヨレだしたのを見抜いて、ストックを使えという相棒の言葉に従う。相棒もストックを出したと思うと今まで我慢してきたペースに耐え切れないというようにとんでもないスピードで脱兎のごとく駆け下っていく。
とても付いては行かれず、マイペースで歩きやすくなった路を登山口はまだかまだかとひたすら歩を進める。

オプタテシケ山、本当にいい山だったなぁ~!などと思いながら温泉につかり汗を流している自分を想像しながら・・・。
      【お終い】




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2012.07.29 / Top↑
まとめ